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国立大学のAI教育に傾斜配分について思うこと

どんなに、財政出動しても、今のAIを理解するためには機械学習・ディープラーニングの理解のためにはニューラルネットワークで使われる数学(確率論やベイズの方程式)を理解しなければなりません。今の中等教育の数学で重視されていない分野です。入試にも出ないで来たのでほぼ捨てられてきました。

100%厳密に正しいことを求めてきた純粋数学に対して実利的に正しい、すなわち80%正しければ「ひとまずまあ正しい」として答えとするという確率的な正しさは学問の世界(アカデミア)では長く気持ち悪がられてきました。

何度も何度も失敗を繰り返すことでデータを集めて正解に近づいていく(たとえばスパムメールの判定の精度をあげるためにスパムメールを大量に収集し処理し、特徴をコンピュータが抽出していきます。ベイズ更新をかける)ということがコンピュータの性能が上がることで可能になりました。トライアンドエラー、エラー、エラーを何万回と行うことでほぼ正解に近いものに近づくことになります。

ちっともエレガントではありません。と私も思います。90%の正しさなんて虚数よりも気持ちがわるいかもしれません。

でもどうしてもこの確率的な正しさの理解がAIには必要です。

この点をただしく感覚的に理解する訓練を小さい時からしないとAIを御することは困難ですが、私は今の日本の統計教育(学習指導要領で示される)では足りないと思っています。

統計学を変えるということは、実はこれまでのアカデミズムで行われて来たことを変えなければならないということです。和算から西洋数学に変わったくらいの転換が必要ですが、日本の統計教育は和算でなんとかしようとしているように見えます。

だからベイズ統計学を基礎とする研究所を作り、そこで教育カリキュラムを作ラなければならないというのが私たちの起業の動機であり、目標でもあります。


運営費交付金、AI教育重視の国立大に重点配分 政府  :日本経済新聞

政府は18日の総合科学技術・イノベーション会議(議長・安倍晋三首相)で、人工知能(AI)など先進的な技術の教育・研究に積極的に取り組む国立大学に運営費交付金を重点的に多く配分する方針を決めた。2025年までに年間で約25万人のAIを使いこなす人材を育成するための大学改革を進めていく方針も確認した。

by blc5 | 2019-04-30 10:28 | 教育ネタ